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さよならは突然に

 先日、今までで1番苦労したであろうノートンを手放しました。
理由はいろいろありますが、「自分のツーリングスタイル」に合わなかったことでしょうか。要はパワーがもう少し欲しかった、という事です。

お別れのBAS柏デポ

 やっぱり高速道路を走れないのはつらいなぁと感じました。状態としては80キロ巡行もできるところまでもっていったとは思うのですが、僕の性格上、ビビりであまり回して乗りたくないので、無理をさせる可能性のある高速道路は避けていました。見知らぬ遠くの土地を目指して走りたい僕にとっては、ちょっと合わないなぁと感じてました。ただ、次のオーナーの方はツイッター上の旧車に理解のあるフォロワーさんで、とても安心して引き継げたと思います。

 次はやはりツーリング向きの大排気量ツインなオートバイが欲しいですね。前のT140はかなり気に入ってましたので、部品の入手が容易なトライアンフ、BSA、ノートンのコマンドあたりが欲しいかな?と思っています。



またいつか!




2020年桜

毎年桜の時期になると、バイクで15分ほどの場所にある「今井の桜」を見に行きます。
今年はあいにくの曇り空でしたが、綺麗に咲き誇っていましたよ。暖冬の影響で1~2週間ほど開花が早かったです。
地元では有名なスポットなので平日の午前中に駆け足でめぐってきました。






バイクも絶好調!

流用ピストンからの卒業とエンジンの異音の正体


Norton ES2のボアはスタンダードで79mmですが、僕のES2は83mmもあります。


長い間日本にいた個体なので、流用ピストンを使用するためにここまで拡大されたんでしょう。これ、純正のスリーブの径よりも大きいんです。どうやってここまで広げたんでしょう?シリンダーも削ったのでしょうか?


現状問題ひどい焼き付きなどはありませんが、今後発生した場合に修理することが困難なので純正に戻す計画を少し前から練っていました。

 ある日、オーストラリアの旧車パーツのサイト「Britcycle Parts」にNorton ES2の+0.020ボアの中古シリンダーが安めに出ていましたので、購入しました。送料込みで3万5000円ぐらい。+0.020インチなので、+0.030インチのオーバーサイズピストンが使えるかな?と考え購入、それに合わせシリンダーを広島精研さんにてボーリングしてもらいました。あまりボアを広げたくなかったのですが、シリンダーが歪んで楕円になっていたようで、1サイズアップでは完璧にシリンダー内壁の錆は取り切れなかったと連絡がきました。ただこれでも使用には差し支えないよとも教えていただいたので、このまま1サイズアップの+0.030で組むことにしました。

フィンかけも無く状態のいい中古シリンダー
+0.030でボーリング、ブラスト、再塗装

流用ピストンよさようなら!

 コンロッドスモールエンド部分のメタルも流用ピストン用に径の小さなものが使われていたので、アジャスタブルリーマーを使い内径を拡大しました。ピストンを装着し、シリンダーを組付けます。もちろんガスケットは新品を使用。そしてシリンダーヘッドをのせようとしたときに、あることに気付いたのです。
購入当初からエンジンを始動させると、カンカンと甲高い音が鳴るのが気になっていました。Youtubeで同じES2を見てもそんな音鳴ってないんです。


どこが悪いんだろう?なんてずっと分からずに放置していたのですが、原因がわかりました。排気側のバルブガイドにガタがありました。それも結構大きいです。動画でも排気側でカンカンなってますよね。
 さて、広島精研さんに再度相談し、念のためリプロのバルブガイド、バルブセットと合わせてシリンダーヘッドを送りました。バルブガイドの部品は使えないことが多く、これまでも結局現物合わせで製作してもらうことが多かったです。ガイドのガタという事で、もしひどければシリンダーヘッドのバルブガイドホールも修正してもらうつもりでした。
ですが、そこまで重症ではなく且つ送付したバルブガイドが問題なく使えるよと連絡がきたので、バルブガイド脱着とバルブのシートカット、すり合わせをお願いしました。

ピカピカになって帰ってきました

数日後、シリンダーヘッドが届きました。これだけの作業内容ですが1万円ぐらいでやってもらいました。いつも安価でありがとうございます!
早速組付けます。


大好きなこれぞOHVと言わんばかりのエンジン造形

 かくして、流用ピストンとおさらばしました。また、思いがけず異音の原因の判明と対処もできました。これでしばらくは問題なく乗れそうです!

Noron ES2 シート交換



無事に奇跡のマニホールドに交換できて絶好調のES2ですが、どうにもシートが気に入りません。何かの流用シートなのですが、純正シートにしたい!
リプロ純正のシートはRGM nortonにて取り扱っているのですが、ずっと品切れ状態。
そこでフレームが似ているシングルダウンチューブフレームのDominator Model7用のシートを購入しました...しかし届いたものが全くあいません。(これフェザーベッドスリムライン用じゃない?)
それからずっと放置していたのですが、元々ついている流用シートのステーを使えば取り付けられるのでは?と思い、加工してみました。


購入したシートは表皮やスポンジがすべて接着剤でのみくっついているという雑な作りなので、それらをはがし、シートベースに穴をあけ、シート側からM6の皿頭小ねじを差し込み、ステー側でナットで固定しました。


あとははがしたスポンジ、表皮をG17で張り付けるだけです。G17の大容量の缶が売っていたのでついでに購入しました。一生かかっても使いきれない量です。


じゃーん!かっこよくなりました!純正っぽい赤パイピングのシートです。乗るのがさらに楽しくなりますね!!

Norton ES2 マニホールド その2

車体が戻ってきたので入手できた奇跡のマニホールドを取り付けてみました。


なんとバッチリつきました!
キャブレターはとりあえずAMAL928を取り付けていますが、いずれはモノブロックを付けたいですね!
AMAL276の時はキャブがガバガバでアイドリングが下げられず、走行後信号待ちでは進角レバーで遅角させアイドリングを下げる→発車後進角レバーで進角を繰り返していてとても面倒でした...
これ一点しかないので、大事に使って行こうと思います!

Norton ES2 マニホールド

 1955年モデルよりシリンダーヘッドがアルミ化され、キャブレターはフランジ固定となります。キャブレター本体もPre-MonoblocからMonoblocのAMAL376(17)に変更されました。

ES2 1955モデル

 うちのES2は1954年モデルなのでスピゴットタイプのAMAL276(AU/1BE)が搭載されています。しかし、部品の入手性や信頼性は断然Monoblocのほうが上です。そのため1955年ごろのインテークマニホールドを使い、キャブレターをフランジ固定としてAMAL376を使用する計画を立てていました。

 1955~1958年ごろまでフランジ固定用マニホールドが使われていましたが、1959年にマグネトー点火からバッテリー点火に変更になると、それ以降マニホールドはシリンダーヘッドと一体成型になりました。マニホールド自体にはパーツリストを見ても部品番号は振られていません、そのため1955~1958年という短い期間に使われたマニホールドを形とネジ山数で判断し見つける長い旅が始まったのです(笑)

 ちなみにES2のマニホールドのシリンダーヘッド接続部分のネジは直径約34.9mm、ピッチ24TPIです。トライアンフ用のマニホールドが使えないかと調べたこともありましたが、T120のマニホールドは62~67年が20TPI、69~72年が16TPIとピッチが合いませんでした。

ES2 1959モデル

 2か月ほど経ったある日、オーストラリアのショップに中古でマニホールドが出ているのを発見しました。「Norton用」とのみ記載されていましたが、ご丁寧にネジの山数も書いてあり24TPIでES2と合致しています。ここのショップは良心的な価格でなおかつ豪ドルなのですぐに購入しました。


 届いたマニホールドです。いつものようにモノタロウの粉末パーツクリーナーできれいにしました。無理にプライヤで外そうとした傷がありますがそれ以外は状態も良好です。マニホールド側のスタッドのネジは5/16‐UNCなのでトライアンフ用の物が使えます☆

 肝心の車体は塗装に出していて今すぐ確かめることができないのが歯がゆいです。車体が戻り次第フィッテイングしてみようと思います。

ルーカス B38-6 バッテリーボックスのサイズ


バッテリーケースですが、ルーカスB38-6が僕のES2にぴったりです。


内部サイズはこんなかんじです↓


6Vなら秋月電子などで取り扱っている
が入るサイズで最大アンペアのバッテリーになります。

元々6V用のケースなので12Vを入れるとなると、かなり小ぶりなものでないと入らないので、アンペア数は低くなります。
同じく秋月電子で取り扱っている物で
こちらが最大アンペアだと思います。

いずれもシールド型です。開放型だとちょうどいいサイズがないのでもっとアンペア数は低い物になりそうです。


Norton ES2 クラッチについて

ES2のクラッチについてまとめておこうと思います。


クラッチの構成です。※1955年のパーツリストより

1 CLUTCH SPRING STUD NUT (A2/402)
2 CLUTCH BACKPLATE - PLAIN (D12/381)
3 CLUTCH ROLLER CAGE (A2/382)
4 BEARING ROLLER 1/4"x1/4" (00.0075, NM17710, NME9731, A2/318, A2/383)
5 CLUTCH CENTRE RACE PLATE (A2/386)
6 CLUTCH SPRING STUD(D2/401)
7 CLUTCH BODY(A2/385)(040366)
8 CLUTCH S/A RUBBER (LARGE)(A2/360)(A2/388)
9 CLUTCH S/A RUBBER (SMALL) (A2/361) (A2/389)
10 CLUTCH SHOCK ABSORBER CENTRE (04.0372)
11 CLUTCH CENTRE COVER PLATE(04.0362)(NM23909)(A2/390)
12 CAP SCREW - CLUTCH S/A COVER PLATE (A2/391)
13 CLUTCH SPROCKET WITH INSERTS(A2/384) 
14 CLUTCH PLAIN PLATE (1/4" INTERNAL DOGS)(A2/392)
15 CLUTCH FRICTION PLATE (EXTERNAL DOGS) (A2/393)
16 CLUTCH PLATE RETAINING RING(A2/398)
17 CLUTCH OUTER PLATE(A2/397)
18 CLUTCH PLATE COVER(A2/396) 
19 CLUTCH SPRING CUP (D2/400)
20 CLUTCH SPRING  (D2/399)(04.0385)
21 CLUTCH SPRING SCREW(A2/403)


注意点
〇(7)CLUTCH BODYの溝のサイズが僕の見た限り3種類あります。
1つは初期の1/4インチ(6.35mm)、不明~1959年が7.3mm(ショップにより7.2mm
)、1959年~が9.8mmです。そのため(14)を買うときは注意してよく計測してから注文してください、僕は7.3mmを買ってはまりませんでした(泣)

〇(6)3本のスタッドですがメスのタイプとオスのタイプがあります。


上部写真:僕のES2メスで(21)がボルトのタイプです。
下部写真:57年式ES2、海外フォーラムより(これはAMCクラッチですが参考として)

〇(1)ですが回り止めポンチがされています。サイズを測ってそれに合うソケットを探してみたところ、ソケットサイズ17/32米インチが合いそうです。はめる際、膨らみに当たってしまうため、ソケット外周をグラインダーなどで削る必要がありました。また、薄いのでインパクトなどで上からしっかり力をかけて緩めないと簡単に舐めてしまいます。

削った17/32"ソケット

謎
クラッチの構成ですが、1955年のパーツリストでは(14)と(15)各5枚、計10枚で構成されています。僕のも計10枚入っていました、しかし新品10枚を(13)に組もうとしても全く収まりません。仕方なく各1枚抜いて8枚で組んでみます、そうするとなぜかぴったり収まりました。
調べてみるとebayなどで売っているクラッチセットは4枚セットで売られていることに気づきました、適合が1932年~1956年だそうです。僕のは54年式なので4枚で適合しているようですが、パーツリストには5枚としっかり記述してあります。う~ん
とりあえずキックしても滑ったりはしていないので8枚で組んで様子を見てみることにします。

Norton ES2 フロントホイールベアリング交換

まず、戦後型ES2には3種類のハブがあります。

・7″ HALF-WIDTH HUB(-1953)
・8″ HALF-WIDTH HUB(1954-1955?)
・FULL WIDTH HUB(1956?-)

僕のES2のハブは8″ HALF-WIDTH HUBですが、パーツリストもないので、共通項が多く、参考にした後期の"FULL WIDTH HUB"のベアリング交換について書きます。



べアリング周辺の部品構成(上部がフロントです)

15 FELT RETAINING WASHER (A2/438, NM19714)
16 FELT SEAL WASHER (NME6885) (A2/437)
17 BEARING 17x40x16mm (A2/436, NM17721)
18 WHEEL BEARING SPACER - FRONT DRUM BRAKE (NM19646)(C2/656)
22 BEARING 17 x 40 x 12mm (A2/435, 04.0100, NM 17719 )
23 SPACER (B2/441, NM16783)
24 FT. HUB LOCKRING (A2/440, NME6888)
25 DUST COVER/SPACER - FT HUB BEARING (DRUM) (K12-2/442)
26 FRONT WHEEL SPINDLE(B2/452)

ベアリングを除く上記すべてのパーツはAndover Norton製のリプロ品があり入手可能です。
ベアリングは17番が特寸になりますが、入手可能です。
17 ベアリング呼び番号62203
22 ベアリング呼び番号6203

分解方法

・(3)WHEEL SPINDLE NUTを外し、(26)FRONT WHEEL SPINDLEを引き抜く
・車体からフロントホイールを外しブレーキパネル部分を分離する。
・(24)FT. HUB LOCKRINGを外す(ノートン専用工具 06-3965 ホイールペグスパナを使うと便利)※コマンドは逆ネジですが、ES2は正ネジです。
・(16)FELT SEAL WASHER、(23)SPACERを外します。
・ブレーキドラム側(15)FELT RETAINING WASHER、(16)FELT SEAL WASHERを外す。

これで両端のベアリングが露出します。


あとはこのようなパイロットベアリングプーラーを使うと楽にベアリングを抜くことができると思いますが、少々値が張るので僕は打ち抜きました。(メンテナンスマニュアルに書かれている方法です)


・まず、ロックリング側の(22)ベアリングを抜きます。両ベアリング周辺をバーナーなどで120℃ぐらいまで炙ります。
・反対のブレーキドラム側の(17)ベアリングにソケットなどをあてがい、ハンマーで叩きます。内部の(18)WHEEL BEARING SPACERが反対側の(22)ベアリングを押し出す感じです。なお(22)が抜けた後も(17)を叩き続けると完全にハブから外れ、ハブ内部の空間に落ちてしまい抜くのが大変になるのでご注意ください。また、(18)はロックリング側からは引き抜けそうですが最後の最後で羽が邪魔して抜けません。無理に取り出そうとしないでください。
・(22)ベアリングが抜けたら次は(17)ベアリングを抜きます。ハブの奥まった内部、しかも(18)が手前にあるのでアクスルシャフトやトライアンフ専用工具 Z161 Fork Tube Puller Toolを当てて叩き(17)を抜きます。
・最後に(18)を取り外せば完了です。



組付け方法

・あらかじめ両ベアリングを冷やしておきます。
・ロックリング側(22)ベアリングをはじめに取り付けます。ベアリングがはまる周辺をバーナーで炙り120℃ぐらいまで熱します。
・(22)ベアリングを打ち込みます。この時直に叩くとベアリングが破損するので、取り外した古いベアリングをあてがうなどして打ち込んでください。
・(23)SPACERを入れますが凸形状になっています。山の部分が外側にくるようセットします。
・(16)FELT SEAL WASHERをセットし(24)FT. HUB LOCKRINGで締め付けます。
・ブレーキパネル側、(18)WHEEL BEARING SPACERを入れます、羽が二か所ついてますが大きさが異なります。羽の大きさが小さいほうを(22)ベアリング側に、大きいほうを(17)ベアリング側にくるようセットしてください。
・先ほどと同じようにベアリングのはまる部分を120℃ぐらいに熱し(17)ベアリングを古いベアリングなどをあてがい圧入します。
・(16)FELT SEAL WASHERを入れ(15)FELT RETAINING WASHERを付ければ完成です!!


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